神社の福娘 今宮戎神社で福の神の巫女体験記
神社の福娘 今宮戎神社で福の神の巫女体験記
大阪の「今宮戎神社」では、例年「福娘」と呼ばれる巫女を選ぶ風習があるそうです。
今回は、学生時代に福娘を経験したHさんからお話を伺うことができました。
この記事では、福娘になった経緯やお仕事内容。福娘を経験して良かったこと、大変だったことをご紹介いたします。
縁起を運ぶ福娘 私が福娘になれた理由
学生時代の福笹を売る3日間、福娘にならないかと知り合いの方に声をかけて頂きさせて頂きました。
非常に嬉しかったのですが、同時に困惑しました。
福娘の仕事なんて誰しもが出来るものではないからです。
ましてや、福娘なんて毎年9月に募集されるコンテストに出て、入賞しないと出来ないものだと思っていました。
私の地元では、就職に有利だと伺ったこともあるくらい、福娘になりたい人はたくさんいると聞いたこともあります。
そのような貴重な福娘に、自分がなれるのかと思いましたが、お話しを頂いたのが、戎神社の宮司さんからだったので、快く引き受けました。
神社で見る巫女さんの姿、可愛いと思ったことがある方は少なくはないかと思います。
その巫女さんの衣装を着たかったので、着られるというのは大きかったです。
また、皆さんが福を求めに参拝されるという、幸せなひと時を共有できることも、福娘をしてみたかった理由の一つです。
本来なら募集がかかり、厳選な審査を経て選ばれる福娘に、どのような事情だったか分かりませんが、声を掛けていただけたのは今でも幸運で光栄な出来事だったと思っています。
福娘のご奉仕内容と福笹
私が勤めた福娘の主なご奉仕内容(お仕事)は、次のようなものでした。
- 十日戎(えびす)では、九・十・十一日の3日間、朝九時から夜九時まで神社授与所で福笹の授与を行う
- 御守りを売る
- お祓いをする
また福笹とは、笹にえびすさまのお札をはじめ、鯛や小判などの福々しい飾り(吉兆)を付けた縁起物を言います。
えびすさまのお力が最も高まる十日戎の授与品とされています。
福娘の隠れた苦労
嫌だったことなどはなかったですが、参拝者の多い年始の3日間、お仕事にも慣れておらず、毎日が大忙しで思っていた以上にハードでした。
しかも、着慣れない袴なので体力的にもとても消耗しましたし、お手洗いに行くのが大変でした。
さらに、休憩に行っても、巫女さんの格好なので皆さんの視線が常に集まり、休憩しきれない感じでした。
神社の福娘経験はその後の人生にも福をもたらす
社会的にも歓迎されるお仕事だったので、就職活動のときの面接で、この福娘になった話題はとても話が弾み好印象を持たれたので、本当にやって良かったなと思いました。
年配の方には特に、とても歓迎してくれるお仕事経験のようでした。
自分の経験の中に一つ福娘があるとないとでは違うなと思うくらい、私の中で重要な出来事です。
お仕事は3日間だけでしたが、毎日本当に楽しく、またとても忙しく充実した日々を過ごすことができました。
衣装を着ると身が引き締まるというか、気持ちも洗われ、神聖な日を過ごせたことはとても良かったです。
まさに非日常の体験というイメージです。
もちろん、最低限のマナーや心遣いなども、少ない時間ではありましたが、身に付いたかと思います。
参拝者の方にお写真を撮って頂くことが多く、なんだか少し有名人になった錯覚を味あわせて頂きました。
参拝者の皆さんが、とても笑顔で福笹を求めて来られるのもとても印象に残っています。
スーパーで接客したことがあるのですが、そのときはこんなにお客様が笑顔になることはほとんどなかったので、笑顔に囲まれている毎日が楽しかったです。
また、宮司さんの所作や先輩巫女さんの行動も近くで見ることが出来て、とてもいい経験をしたなとつくづく思っています。
履歴書に書きたいくらいの出来事です。
もしまた経験できるのなら、もう一度福娘になりたいです。
楽しかったのに、ハードな分お給料がとても良く、良いことしかなかったからです。
待遇もよくして下さるので、疲れ知らずでもっと眼張ろうと思えました。
福娘に興味を持ったあなたへのメッセージ
福娘は、良い人生経験になるので本当におすすめです。
就職活動するのにほんとに役に立ちますし、話題作りにもなります。
福娘はどこの神社にもいるわけではありませんが、お正月の巫女さんのお仕事も同じように貴重な経験ができるのではないでしょうか。
まとめ
お読みいただきありがとうございました。
神社の福娘、みなさんはご存知でしたでしょうか?
私は福男は聞いたことがありますが、福娘は存じ上げませんでした。
今回ご紹介した福娘は、商売繁盛、家内安全、開運招福などを司る福の神、えびす様にご奉仕する巫女さんということで、宮司様もHさんの人柄や雰囲気が福娘に相応しいと思われたのかもしれませんね。
私も憧れている神社の巫女さん。
ご縁がありましたら、ご奉仕してみては?
最近のコメント