子役のお仕事経験者が語る子役の仕事内容と裏事情

2022年3月23日

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子役のお仕事経験者が語る子役の仕事内容と裏事情

今回は、3歳~小学校2年生の夏頃まで芸能界で子役をしていたTさんからお話しを伺いました!

この記事では、芸能界に入ったきっかけと子役の仕事内容、子役をして良かった点と大変な点を経験者Tさんの視点からご紹介いたします。

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子役のお仕事を始めたきっかけ 私が子役になった理由

子役を始めたきっかけですが、私は小さくて覚えていないので、親から聞いた話ですが、まずは私が何となく「テレビに出たい」と言ったため、夢をかなえてあげたいと思っていたそうです。

母親が色々調べて劇団のオーディションに連れて行ってくれ、たまたま受けた劇団のオーディションに受かったことも大きかったと言っています。

我が家は地方で劇団は東京なので、毎週通ってレッスンを受けるのはそれなりに大変だったと思うし、どうも入団費用も安くなかった様子(30年ほど前で30万だったとのこと)なのですが、幸いにも多少余裕があったので子役をすることができました。

人見知りで、親と離れてレッスン室に行くのが嫌だったのですが、それでも続いた理由は「色々買ってもらえるから」という不純な動機でした。

というのは、レッスンのたびに東京好きだった祖母がついてきて、私に玩具や服などを色々買ってくれたり、伊勢丹や小田急の中でお茶できたりしたので、幼稚園の時はそれを目当てに通っていた節はあります。

子役のお仕事経験者が語る子役の仕事内容

子役のお仕事

テレビドラマや映画、舞台などで子供の役を演じます。

普段はレッスンがあり、私がいた劇団は歌・演技・バレエ・日本舞踊が週替わりでありました。

その中で見込みがある子は劇団から「〇〇の役のオーディションを受けるように」という話を頂き、オーディション(たいてい台本の一部を抜粋したものを貰って、順番に呼び出され、えらい人たちの前で演じる形式)に通ると役が確定します。

エキストラ役であればオーディションなしに声がかかることがありますし、ファッションショーなど体格で声がかかることもありました。

子役のお仕事はお金も家族の時間もなくなる?

お金はべらぼうにかかります。

現場までの送り迎えが必要なので、親の時間もなくなります。

特に地方在住者は、大きな劇団は東京のことが多いので、毎週通う費用もかかります。

撮影になると宿泊するホテル代が自腹のこともあります。

出してくれることもありますが、自腹と思った方が良いです。

そして親の時間が他の習い事より拘束されます。

我が家はたまたま専業主婦だったから母がつきっきりでできたので良かったのですが、共働きだと難しいかもしれません。

兄弟姉妹がいると、自分一人にばかり親がつきっきりにならざるを得なくなるので、他の子どもへのフォローが大変だと思います。

また見た目に大きく左右されて、大人っぽい顔立ちだと仕事があまりないなど、本人の才能以外の部分で左右される要素が大きいように思います。

もう一度芸能界に入ってみたい?

いいえ。

楽しかったのは事実ですが、もう十分楽しんだので別にいいかなという実感です。

裏のドロドロも、撮影の面倒くささも色々見てきてので、TVで楽しんでいるだけで十分です。

レッスンや撮影が学校と重なって、何度も早退・欠席しなければならなかったのは悲しく思いました。

そういう日に限って行事だったり、楽しみな授業があったりしたので尚更です。

子役であってもお仕事なので、学校行事や友達との遊びよりも優先順位が高くなることがあるので、そのような犠牲も覚悟しないといけないです。

劇団では生涯役立つ特技ができる

出演した作品が残っていることが良かったです。

小さい頃なので今はあまり覚えていないのですが、連ドラの何話のどの場面に出た・このCMの何年の版に出た等は分かっているので、ある程度理解できる年齢になってからその時の仕事を見返すことができるのは有難いと思います。

当時は共演者が、誰が誰だか全く分からない、いい意味で怖い物知らずの状況で行っていたので、誰と共演してもあまりピンとこない状況でした。

確認の意味で見返せ、発見があるのは自分にとって有難いことでした。

また劇団のレッスンが週替わりだったので、結果的にバレエ•日本舞踊•歌•演技と4つのスキルをまんべんなく学べたのも良かったです。

特に小さい頃に日本舞踊がしっかりできたので、今でも姿勢が良いとか立ち居振る舞いが綺麗とか言われています。

日本舞踊はわざわざ学ぶとなると色々面倒くさそうな気がしますが、劇団ではレッスンの一環で一流の先生が来てくださるので、全く面倒はなくレッスン自体に集中できました。

これを全部個別に習うとなると、お金も体力も大変ですし、ずっと活かせる特技ができてお得でした。

また、芸能界やテレビに変な憧れがなくなったことも良かった点です。

小さい頃に撮影現場をたくさん見ているので、テレビにヤラセがあるのも知っていましたし、芸能人に裏表があることも分かっているので、芸能人へのあこがれとかTVに出ることに対する執着は一切なくなりました。

子役に興味のある保護者の方へのメッセージ

お子様を子役にしたいという方もいると思いますが、役者としての成否は別として貴重な経験になると思います。

資金と時間の都合さえつけば、悪くないと思います。

まとめ

お読みいただきありがとうございました!

子どもの頃、キラキラしたアイドルや可愛いお洋服を着たモデルさん、カッコイイヒーローに憧れた方は多いのではないでしょうか。

Tさんが子役をしていた30年前は、今のように子どもが芸能界に入る機会が多くない時代でした。

インターネットなどもなく情報も少ない中、Tさんのお母様のように子どもの夢を叶えるためにオーディション情報を探し、家族みんなで応援してくれるなんて、とっても素敵なご家族だと思います。

Tさんがおっしゃるように、芸能界はキラキラした部分ばかりではありませんが、大人になるまでの一時を憧れの世界で過ごせる子役、私も経験してみたかったなと思いました。